H
ACCP手 法 に よ る 食 品 加 工 シ ス テ ム の 確 立
徳 田 正 樹 ・ 前 原 美 恵 子
食 品 産 業 部
Hygiene Management for Food Factory by HACCP Systems
Masaki TOKUDA
・
Mieko MAEHARA
Food Industry Division要
旨
中 小 企 業 , 加 工 事 業 所 の 衛 生 管 理 レ ベ ル の 向 上 を 図 る た め , 平 成15∼17年 度 の3年 に わ た っ て , 漬 物 , 菓 子 類 , 味 噌 , 豆 腐 , 惣 菜 類 の5業 種 ,7加 工 場 の 実 態 調 査 を 行 い , 衛 生 管 理 状 態 を 把 握 す る と と も に , 衛 生 管 理 に お け る 問 題 点 を 明 ら か に し た . 各 業 種 に 共 通 し た 問 題 点 と し て , ゾ ー ニ ン グ の 不 徹 底 や 動 線 の 交 差 な ど が 見 ら れ た . ま た , 科 学 的 で 効 果 的 な 衛 生 管 理 を 行 う た め の 清 掃 方 法 の 検 討 やHACCPの 考 え 方 に 基 づ い た 製 造 工 程 管 理 手 法 に つ い て 検 討 し た 結 果 を ま と め た 各 業 種 別 の 衛 生 管 理 マ ニ ュ ア ル を 作 成 し た .
1.
は じ め に
食品の安全を脅かす事件が後を絶たず,消費者の不安 感は増大する一方である.こうした中,作り手の顔が見 え,地域の食材を利用した手作り感のある加工品は,消 費者に安心感を与え,販売も好調である.
しかしながら,中小企業や小規模な加工所では衛生管 理技術が不十分であり,賞味期限の設定も科学的根拠の ないままに行われているのが現状である.
そこで,食品の安全性確保に効果が高く,国際的にも 広く認められている食品製造における衛生管理システム である「HACCP」 の考え方に基づいた衛生管理マニュ アルを作成することで,中小企業,加工所の衛生管理レ ベルの向上を図る.また,HACCP方 式を導入すること で,従来よりも客観的で科学的な方法で衛生管理が行わ れ,製品の安全性が向上し,信頼度も高まることが期待 される.
2.
実 験 方 法
2. 1 加工施設の実態調査 2. 1. 1 調査対象施設
県内の漬物加工施設2ヶ 所(A加 工所,B加工所), 菓子類加工施設2ヶ 所(B加 工所,C加 工所),味噌加 工施設2ヶ 所(D加 工所,E加 工所),豆腐加工施設1 ヶ所(F加工所),惣菜類加工施設(E加 工所)を選定 し,平成15∼17年 度にかけて調査を実施した.
2. 1. 2 落下菌数
各加工施設内5∼12ヶ 所で,微生物検出用簡易培地
ペトリフィルム(一般生菌用・E.coli・ 大腸菌群用・真 菌用,スリーエムヘルスケア製)を使用して落下菌数の 測定を行った.
予め滅菌生理食塩水(エルメックス製)1mlを 滴下し ゲル化させたペトリフィルムの上部のフィルムを解放し て5分間放置後,一般生菌,大腸菌群については35℃ で48時 間,真菌は25℃ で3∼5日 間培養後,生育した コロニーを計測した.
2. 1. 3 ふき取り検査
加工施設内の作業台,器具等を滅菌綿棒(簡易ふき取 りキット「ニッスイ」,日水製薬製)で100cm2(10cm × 10cm) ずつふき取り,滅菌生理食塩水で段階希釈し た後,ペトリフィルムを使用して測定を行った.
2. 2 器具等の清掃方法の検討
加工施設内の作業台,器具等について,水,温湯(40 ℃程度) ,消毒用アルコールを使用して清掃を行った後に, ふき取り検査を行い,清掃方法による除菌効果の違いに ついて検討した.
2. 3 浅漬け原料洗浄方法の検討 2. 3. 1 供試材料
県内産のきゅうりを小売店を介して入手したものを使 用した.
2. 3. 2 ため水洗浄
間手でこすりながら洗浄した.
2. 3. 3 洗浄剤による洗浄
次亜塩素酸ナトリウムを主成分とする市販の食品用洗 浄剤に3,5,10分 間浸漬した後,流水ですすぎを行っ た.
2. 3. 4 生菌数の測定
洗浄後のきゅうりの水分をペーパータオルでふき取っ た後,滅菌したメスで細かく切断してよく混合し,その 中から10gを とり,滅菌生理食塩水90mlを 加え,スト マッカーで1分 間粉砕混合したものを試料原液とした. 試料原液を滅菌生理食塩水で段階希釈しペトリフィルム を使用して一般生菌数を測定した.
2. 4 浅漬けの保存試験 2. 4. 1 供試材料
実態調査を行った加工施設2カ所とG加工 所の計3 ヶ所で製造された浅漬けを10℃ および25℃ で保存した.
2. 4. 2 細菌検査
経時的に各温度で保存した試料を取り出し,洗浄方法 の検討と同様の方法で一般生菌数を測定した.
2. 4. 3 pHの測定
細菌検査に用いた試料原液をpHメ ー ター(HORIBA 製)で測定した.
2. 4. 4 官能検査
外観,色調,臭いの各項目について行った.
2. 5 蒸しまんじゅう製造における重要管理点の設定 2. 5. 1 加熱特性の検討
蒸しまんじゅうの加熱特性を調査するため,皮の量と 餡の量を変えた蒸しまんじゅうの蒸煮中の中心温度を測 定した.
2. 5. 2 冷却特性の検討
蒸しまんじゅうの冷却特性を調査するため,加熱特性 の調査に使用した蒸しまんじゅうの放冷中の中心温度を 測定した.
3.
試験 結 果 お よ び 考 察
3. 1 漬物加工施設の微生物汚染状況 3. 1. 1 落下菌数
各加工施設の平面図をFig.1,2に 示した.調査は時期
を変え,2回行った.いずれの加工施設においても一般 生菌,大腸菌群による汚染はほとんど認められなかった. A加 工所で真菌(カビ類)による汚染がわずかに認めら れた(データ略) .加工所が古く,加工所内の柱や天井部 分がカビで汚染されていることによるものと考えられた. 比較的,漬物加工施設の汚染は少ないことがわかった.
3. 1. 2 施設・器具類の微生物汚染状況
1回目のふき取り検査の結果をもとに指導を行った結 果,テーブル(作業台)や流し台のような清掃の容易な 箇所については衛生状態は改善された.また,普段から 清掃の必要性を強く意識している箇所については,清浄 度は高く維持されていた.しかし,水道の蛇口,冷蔵庫 の取っ手など清掃の必要性をあまり感じていない箇所に ついては,衛生状態はあまり良くなかった(データ略) . 加工施設や器具類の衛生状態を良好に保つには,加工従 事者の衛生に対する意識の向上と日常の衛生管理の徹底
流し台
テーブル 冷蔵庫
の取っ手 小テーブル 蛇口
棚 手洗い
出入口
窓
換気扇 窓
F ig.1 A加工所の平面図
作業台 流し台
タルの上 台
棚
F ig.2 B加工所の平面図 蛇口
を図ることが重要であることが再確認された.
3. 2 菓子類加工施設の微生物汚染状況 3. 2. 1 落下菌数
各加工施設の平面図をFig.3,4に 示した.調査は時期 を変え,3∼4回 行った.B加 工所においては,大腸菌 群による汚染はほとんど認められなかった.しかし,調 査日によっては窓側に近い部分や出入口付近で真菌(カ ビ類)が多く確認された(データ略).窓の開閉や外部 からの持ち込みによる汚染が考えられるため,作業中の 外部との移動や窓の開閉に注意が必要であることがわか った.
C加 工所においては,大腸菌群が1度 確認された.ま た,真菌も確認されており(データ略),窓,出入口の 開閉の確認等に注意が必要であることがわかった.いず れの加工場においても,作業中,窓を開放した状態で作 業を行っていたため,多くの菌が確認されたものと考え られる.
ガスレンジ
冷蔵庫 作業台1
作業台2 作業台3 作業台4 包装機
手洗い
蒸し器 A
蒸し器B
ガス
流し台
入 口
窓
窓
F ig.3 B加工所の平面図
作業台1
作業台2
作業台3
作業台4
棚 冷蔵庫
流し台 オーブン
台
餅つき機
手洗い 入口
入口
F ig.4 C 加工所の平面図
3. 2. 2 施設・器具類の微生物汚染状況
いずれの加工施設においても,作業台,流し台,流し 台の蛇口,手洗いの蛇口,冷蔵庫の取っ手などから,多 くの菌が検出された.特に,普段から清掃の必要性をあ まり感じていない水道の蛇口,冷蔵庫の取っ手などの汚 染が目立った.また,作業台からも多くの菌が検出され た(データ略)が,これは清掃の方法に問題があると考 えられた.
加工施設や器具類の衛生状態を良好に保つには,加工 従事者の衛生に対する意識の向上を図るとともに,清掃 マニュアルやチェックリストの作成により効率的,効果 的に清掃作業を行うことが必要であると考えられた.漬 物加工施設と比較して,カビによる汚染が多く見られた. 菓子類加工施設では,細菌の栄養分となる食材が多いた め,より徹底した衛生管理が必要であることがわかった.
3. 3 味噌加工施設の微生物汚染状況 3. 3. 1 落下菌数
各加工施設の平面図をFig.5,6に 示した.調査は時期 を変え,2回行った.真菌(カビ類)が多く確認された (データ略).D加工所では,カビ汚染が加工場全体に 広がっており,黒く変色している部分も見られた.蒸気 排出装置の能力が低いため,原料蒸煮時に蒸気が充満し, 結露することが原因であると考えられた.解決策として, 能力の高い排気装置の設置と同時に湿度コントロールに よる防カビ対策を実施した.E加工所では,麹製造後で あったため,2回 目の測定で非常に多くのカビ類が確認 された.幸い,同じ建物内にある惣菜加工場での汚染は さほどひどくはなかったので,味噌加工場への殺菌灯の 設置や防カビ対策について指導した.味噌加工施設のよ うに,施設内の湿度が高い状態が長時間続くような場合 には,カビ汚染の可能性が非常に高くなるので,防カビ
出入口 窓
出入口
製麹機1
製麹機2 作業台1
作業台2
蒸し機 味噌練り機 ミー トチ ョッハ ゚ー
窓
出入口 手洗い
流し台 棚2
棚1 ボイラー
対策が必須である.
3. 3. 2 施設・器具類の微生物汚染状況
大腸菌群による汚染はほとんど認められなかったが, 一般生菌,真菌は比較的多く確認された.手洗いや流し 台の蛇口などは,測定日によって大きな差があった(デ ータ略)が,清掃のマニュアル化が行われていないため であると考えられた.
3. 4 豆腐加工施設の微生物汚染状況 3. 4. 1 落下菌数
加工施設の平面図をFig.7に 示した.調査は時期を変 え,2回 行った.測定日によっては一般生菌やカビ類が 多く確認された(データ略).蒸気の排出がうまくいか ないために,結露が発生していることが原因であると考 えられた.
3. 4. 2 施設・器具類の微生物汚染状況
一般生菌が多く確認された(データ略).豆腐製造で は,タンパク質による汚れが落ちにくいため,汚れが蓄
製麹機
蒸し機
保温機 流し台
作業台1 作業台2
手洗い 二重釜 ミー トチ ョッハ ゚ー 味噌混合機 包装機
入口 窓
窓
窓
窓
Fig.6 E加工所の見取り図
作業台1
手洗い 流し台 冷蔵庫 台2 作業台2
作業台3
豆乳製造機
豆乳搾り機
ボイラー
水槽1
水槽2
台1 豆腐パック機 フライヤー
油揚用豆腐置場
入口
入口
Fig.7 F加工所の見取り図
積してしまいやすく,汚染につながっているものと考え られた.
3. 5 惣菜類加工施設の微生物汚染状況 3. 5. 1 落下菌数
加工施設の平面図をFig.8に 示 した.調査は時期を変 え,2回行った.調査日によっては,真菌が多く確認さ れた.他業種と比較すると,比較的清浄度が高く維持さ れていた(データ略).
3. 5. 2 施設・器具類の微生物汚染状況
他の業種と同様,作業しやすい場所の清浄度は高かっ たが,高所のものや作業しにくい場所の清掃はおろそか になっていた(データ略).また,惣菜類加工施設では 他種類の製品を製造することから,特に動線の交差が顕 著に表れていた.
3. 6 清掃方法
作業終了後の作業台,器具等の清掃方法について,水, 温湯(40℃ 程度),消毒用アルコールを用いて清掃を 行った後のふき取り検査の結果をTable 1に 示した. 水や温湯(40℃ 程度)を使った清掃でも大腸菌群や真 菌を減少させることはできたが,一般生菌を減少させる ことは難しかった.消毒用アルコールを使用した清掃で は,一般生菌を大きく減少させることができた.作業終 了後や作業開始前には,洗浄だけではなく必ず消毒用ア
作業台1
作業台2
冷蔵庫 流し台1
二重釜
ガスレンジ
流し台2
手洗い 真空包装機
入口
入口 入口
窓
窓
窓
窓
Fig.8
E加工所の見取り
図
台1ルコール等を用いた消毒を行うことが必要である.
3. 7 浅漬け原料洗浄方法
市販のきゅうりの洗浄方法の違いによる一般細菌の除 去効果について検討した結果をFig.9に 示した.ため水 による30秒 程度の洗浄では菌を40% 程度しか除去でき なかった.また,洗浄剤を使用しても浸漬時間3分では, 菌を50% 程度しか除去できなかった.5分以 上の浸漬 により菌を90% 以上除去することが可能であった.野 菜表面の菌を除去するためには,次亜塩素酸ナトリウム を主成分とする洗浄剤では5分以上の浸漬が必要である ことがわかった.
一般に浅漬けは加熱殺菌を行わないため,菌を殺した り減少させる工程はこの原料洗浄工程だけである.した がって,この原料洗浄工程が浅漬け製造における重要管 理点であると考えられ,この工程をモニタリングするこ とにより商品の安全性が確保することが可能であると推 測された.
3. 8 浅漬け保存試験
3カ 所の加工所で製造された浅漬けの保存試験を行っ た.品目(白菜,大根,高菜)により保存できる期間は 異なった.最も品質の劣化が早かった白菜の浅漬けの保 存温度の違いによる一般生菌数の変化をFig.10に 示 した. また,保存温度10℃ における漬け液の濁りとpHの 変 化をFig.11に 示 した.保存温度25℃では,製造後1日 で一般生菌数が107のレベルになり,官能的にも変色, 異臭が確認された.また,保存温度10℃では製造後4
F ig.9 洗浄方法による生菌数低減効果
注)A:洗浄前、B:水洗浄、C:洗浄剤(3分)、
D:洗浄剤(5分)、E:洗浄剤(10分) 0
20 40 60 80 100
A B C D E
残存菌率(
%
)
一般生菌 大腸菌群 真 菌
清掃前 6.7× 10 3
5.6× 10 2
3.8×10 2
水 1.4× 10
3
0 0
温湯 2.7× 10 2
0 0
消毒用ア ル コー ル 3.9× 10 0 0 T able 1 清掃方法の違いによる除菌効果
日目に一般生菌数が107のレベルになり,漬け液の濁り は5日目に商品限界である濁度0.8を 超えた.さらに, pHも6日 目に大きく低下した.官能的には,変色は製 造後2日目くらいから始まり,異臭は製造後5日 目くら いから確認された.
以上の結果より,保存温度10℃では製造後4日目ま でが食用に供することのできる限界であると考えられる. 現場においては,漬け液の濁り,官能検査により賞味期 限を決定する方法が妥当であると考えられる.
3. 9 蒸しまんじゅう製造における重要管理点の設定 3. 9. 1 蒸しまんじゅうの加熱特性
皮の量と餡の量を変えた蒸しまんじゅうの蒸煮中の中 心温度の上昇は,皮よりも餡の量にによる影響を強く受 けた.したがって,餡の計量については特に慎重に行う 必要があることがわかった.また,製品の餡の量を変え る際には,蒸し時間の検討が必要であることがわかった.
3. 9. 2 冷却特性の検討
加熱特性の調査に使用した蒸しまんじゅうの放冷中の 中心温度は,加熱特性とは異なり,皮,餡の量,どちら の影響も受けた.また,外気温が低い状態(気温10℃
F ig.10 保存温度と一般生菌数の変化 4
5 6 7 8 9
0 1 2 3 4 5 6 7 保存日数(日)
菌数
レ
ベ
ル
10℃ 25℃
F ig.11 10℃保存中における濁度、pHの 変化
0.0 0.5 1.0 1.5 2.0 2.5 3.0 3.5
0 1 2 3 4 5 6 7 保存日数(日) 濁度
4 5 6 7 pH
濁度 pH
程度)でも自然放冷では,中心温度が30℃以下になる のに30分 以上かかることから,放冷中の二次汚染対策 が重要であることがわかった.
4.
ま と め
本研究により得られた知見は以下のとおりである. (1)5業種,7加 工場の微生物汚染状況を調査した結果,
業種を問わずカビによる汚染が深刻な問題となってい ることが明らかになった.
(2) 豆腐加工施設では,通常の清掃では汚れを除去する ことは難しく,汚れの蓄積により細菌汚染が問題とな っていることがわかった.
(3) 作業しにくい箇所や高所のものの清掃がおろそかに なっており,微生物汚染も確認された.
(4) ゾーニングの不徹底や動線の交差が多く見られ,二 次汚染,異物混入の危険性も確認された.
(5) 清掃マニュアルが無いため,作業者や作業内容によ り清掃状態が大きく異なるため,調査日によって清浄 度に大きな差が見られた.
(6) 施設,器具の清掃では,水を使用した場合でも大腸 菌群や真菌を減少させることはできたが,一般生菌を 減少させることは難しかった.消毒用アルコールを使 用した場合には,一般生菌を大きく減少させることが できた.
(7) 浅漬け原料の洗浄は,ため水で30秒 程度の洗浄では, 一般生菌を大きく減少させることはできなかった.洗 浄剤を使用する場合でも,使用方法を遵守し,5分 間以上の浸漬を行わなければ,一般生菌は減少しなか った.現場においては,流水による十分な洗浄(5 分以上)もしくは洗浄剤の併用が望ましいと考えられ る.
(8) 浅漬けの保存試験の結果,品目(白菜,大根,高 菜)により保存期間は異なった.最も品質劣化が早か った白菜の場合,25℃保 存では製造後1日 目で一般 生菌数は107になり,官能的にも異臭,変色が見ら れた.10℃ 保存では,製造後5日 目で一般生菌数が 107に達した.また,漬け液の濁りは5日目で商品 限界の濁度0.8を 超え,pHも6日 目で大きく低下し た.以上の結果より,10℃保 存でも製造後4日 目ま でが可食限界であると考えられる.
(9) 蒸しまんじゅうの加熱特性を調査するため,皮と餡 の量を変えた蒸しまんじゅうの加熱中の中心温度を測 定した結果,温度上昇は,皮の量よりも餡の量による 影響を強く受けた.餡の計量は,特に慎重に行う必要 があることがわかった.
(10) 蒸しまんじゅうの冷却特性を調査するため,蒸しま
んじゅうの放冷中の中心温度を測定した結果,温度 低下は,皮,餡の量どちらの影響も受けた.放冷中 の二次汚染に対する注意が必要であることがわかっ た.